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【ニンジャ650 試乗インプレ】パラレルツインの 素性の良よさが光る!ビッグバイクデビューにちょうどいいNinja!

ninja650_0.jpg▲photo by AtsushiSekino

【カワサキ ニンジャ650 KRTエディション】
ディテール&試乗インプレッション

フルカウルのレーシーなスタイリングだが、排気量は649ccと初心者にもなんとか手が出せそうな排気量。ミドルクラスレンジのニンジャはいったいどんなキャラクターなのか? 元初心者向けオートバイ雑誌編集長の谷田貝 洋暁が試乗レポート。

1.レーシーなフルカウルスタイリング

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【全長/全幅/全高】2,055mm/740mm/1,145mm
【車両重量】194kg
【軸間距離】1,410mm
【最低地上高】130mm

250~1000ccまで幅広くラインナップするニンジャシリーズ。ニンジャ650のスタイリングは400や250に近いスタイリングで車格もコンパクトにまとめあげられている。試乗したマシンは単色のスタンダードではなく、スーパーバイク世界選手権で戦うNinja ZX-10RRと同イメージのカラーリングがほどこされたKRTエディション。

【販売価格】
パールブリザードホワイト:880,000円(税込)
ライムグリーン×エボニー(KRTエディション):902,000円(税込)

※2020年11月現在

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2. スリムで足つき性もいいポジション

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【シート高】790mm
またがった足が真下にすっと出せるスリムな車体に、790mmのシート高の組み合わせで足つき性はすこぶるいい。ハンドルポジションはスタイリングに似合わず意外と高めに設定されており、前傾もきつくない。膝の曲がりもゆったりめなのでツーリングにも十分使える疲れにくいポジションになっている。

3. パラレルツインらしい伸び上がるフィーリングが楽しい -実走インプレッション-

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車体もエンジンも全てが素直で扱いやすい!

カワサキのオートバイといえば、ほとんどがNinja(ニンジャ)かZ(ゼット)で、残りはヴェルシスかW(ダブル)シリーズってくらいにラインナップが集約されている。車体がカウルでフルカバードされたフルカウルモデルは全て名前がニンジャだ。現在250ccクラスから1000ccクラスまで8車種があり、ニンジャ650は中間排気量。ビッグバイクとしては最小の排気量のモデルとなる。

このニンジャシリーズ、ややこしいのは、カリカリスポーツモデルであるサーキット向けマシンから、ツーリング向けマシンまで全てがニンジャ。実際に乗ってみるとこの二つの方向性は明確に違っているということだ。もちろんサーキット向けのマシンはハイパワーで車体も高負荷のかかるサーキット向け車体が与えられている一方で、ちょっと街乗りでは扱いづらい一面がある。ツーリング向けのマシンは得てして公道で乗りやすく、どんなシチュエーションでも扱いやすい疲れにくいという特性を持っている。…のだが、これから免許取ろうと思うライダーが写真を見てもそのキャラクターの区別はほとんどつかないことだろう。

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さて今回紹介するニンジャ650は、どちらかというとツーリング向けの乗りやすい味付けが施されたニンジャである。2017年のモデルテェンジ以前は、デザイン的にもキャラクター的にも、もっともっとツーリング寄りのキャラクターだったが、フレームから出力特性の大幅な見直しを行ってシェイプアップ。ツーリング向けの“ツアラー”から“スポーツツアラー”に転身したというのが現行のニンジャ650のポジションになる。

そんなニンジャ650の一番のアピールポイントは、素性の良いパラレルツインエンジンだ。最近は、刺激的な出力特性を求めて多くのパラレルツインエンジンが不等間隔爆発の270度クランクを採用するのに対し、ニンジャ650エンジンは180度クランクを採用している。この180度クランクのパラレルツインエンジンの特徴は伸びやかな出力特性にある。アクセルを開け始めの低回転域から、中、高回転域まで出力の特性がフラット。よく“開けたら開けた分だけ吹け上がる…”なんて表現が使われるがまさにそんな感じ。アクセル操作に対する出力の出方が予想しやすいのでコントロールしやすく、万人が扱いやすいと感じるというワケだ。しかも、排気量は649ccもあるのだから加速力も最高速も十二分。現在、世の中は高速道路での最高速を120km/hに引き上げるための準備が進んでいるが、このニンジャ650に乗っていればそんな速度域も十分余裕を残して走ることができる。

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バイクは不安定な乗り物だ。しかも天候に左右されやすく、雨が降ればそれだけで運転がナーバスになるものだ。旅先で雨にみまわれたら…? 通勤通学でどうしても雨の中を走る必要があったとしたら…? 刺激的なバイクは趣味性の高い刹那的な楽しみはあるもの、ナーバスになる場面ではちょっと扱いにくいと感じることが多い。そんなバイクでは“今日は乗るのやめておこうかな?”なんて気持ちになるものだ。そんな場面でもこのニンジャ650が相棒がなら、いつも通り安心して走り出せる。バイクに毎日乗りたいと思うなら、バイクは乗りやすい方がいいのだ。

4.ディティール メーター&灯火器

・灯火類

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ニンジャルックスのフロントフロントカウルは左右2眼タイプのヘッドライト。光源は2020モデルからLED化されており、テールランプもLED。一方、ウインカー類はバルブタイプでフロント側はビルトインタイプとなっている。

・メーター

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【表示項目】
スピード/エンジン回転数/燃料残量/時計/オドメーター/トリップメーター×2/ギヤポジション/瞬間燃費/平均燃費/航続可能距離/平均車速//経過時間/電圧

2020モデルから新しく採用されたフル液晶のメーター。画面のバックライトはホワイト、ブラックを選ぶことができ、明るさも4段階で切り替え可能となっている。またメーターのセティングモードでは、シフトインジケーターの回転数などの設定変更も可能だ。

・Bluetooth通信機能

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最近カワサキが力を入れているブルゥートゥースによるスマートフォンアプリ『Rideology』との接続機能も2020モデルから搭載された。車両の燃料残量や航続距離などがスマートフォンで確認できる(データはイグニッションオフ時の最終状態)。また、アプリを立ち上げて走行することでログが取れ、どこを走ったかの地図上表示や、水温やギヤポジション、速度などが時間軸のグラフで確認しながら、走りを分析することができる。

5.ディティール 走行性能

・エンジン

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【エンジン形式/排気量】水冷4ストローク DOHC 4バルブ並列2気筒/649cc
【最高出力】50kW/8,000rpm
【最大トルク】63Nm/6,700rpm

左右のピストンが交互に上下して、燃焼タイミングが等間隔になる180度クランクのパラレルツインエンジン。時流の270度クランクの不等間隔爆発ではないが、その分伸びやかで素直な吹け上がりが楽しめるのが特徴。最大トルクが6,700回転なのに対し、最高出力が8,000回転で発揮と回転数が離れていることからも伸びやかなエンジンである特性がうかがえる。

・ハンドル

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セパレートハンドル風の形状だが、ちょっと取り付けが特殊。というのも通常のセパレートハンドルはフロントフォークトップにクランプするが、ニンジャ650トップブリッジにハンドルのベースがマウントされている。理由は高めで楽チンなハンドルポジションと、ラバーマウントによる快適性の確保にある。

・足まわり

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【タイヤサイズ】フロント:120/70ZR17/リヤ:160/60ZR17
20モデルよりダンロップのラジアルタイヤ、スポーツマックス・ロードスポーツ2を採用。正立タイプのフロントフォークはインナーチューブ径41mmでストローク量は125mmを確保。ハンドル切れ角は32度とフルカウルモデルとしてはそこそこある。リヤサスペンションはユニットが寝かされたホリゾンタルバックリンクリヤサスペンションを採用し、ホイールトラベルは130mmを確保している。

・ブレーキ

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【フロント】ニッシン片押し2ポット/φ300mmダブルディスク
【リヤ】ニッシン片押し2ポット/φ220mmディスク

前後ペタルディスクを採用し、フロント側は発熱よる膨張時にも歪みにくく、ブレーキタッチが変わりにくいフローティングマウントを採用。ABSも採用し雨の日にも安心してブレーキを握り込める。

・マフラー

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20年モデルからユーロ5に対応したニンジャ650。エンジン下にサイレンサーから膨張室まで収めたショートマフラースタイルは、膨張室確保による排ガスのクリーン化とともにマスの集中にも寄与している。

・スイングアーム

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左右で形状の違うスイングアームを採用。メインフレームも含めてしなやかな車体によるコーナリング時の接地感の良さと軽快なハンドリングを追求して2017年に刷新された。

・ステップ

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スポーティなスタイリングだが、ステップを見るとラバー付きでステップ下面には振動対策のバランサーを装備。カリカリのスポーツモデルではなく、快適性重視のツーリング寄りのキャラクターが現れている部分だ。

ディティール紹介 ユーティリティ

・燃料タンク

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【燃料容量】15L
15Lの容量を持ち、燃料はレギュラーガソリン仕様。タンクキャップは給油に便利なヒンジタイプを採用し、タンク素材も鉄なのでマグネット式のタンクバッグが使用できる。

・シート

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シート高は790mmと低く、シート形状も前部が絞り込まれているため足つき性もいい。快適性に関しては2017年以前の分厚いシートの方に軍配があがるが、純正オプションではプラス30mmのハイシートも用意されている。

・シート下

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バッテリー、キャニスター、ETCスペースでほぼシート下は埋まっており、かろうじて車載工具と書類が収まる程度で積載スペースはほぼ皆無。ちなみにETC2.0は、国内モデルの標準装備品。

・積載拡張性

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タンデムステップには荷掛けフックを装備するもナンバーステー側には荷掛けフックが存在しない。ただし。シートの裏側にはオプションのパニアケースブラケットを装着するためのM8サイズのネジ穴がありM8ボルトを差し込めばなんとか荷掛けフックとして利用可能か? また左タンデムステップにはヘルメットホルダーを装備している。

・スクリーン

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ハンドルが高めなのに対し、スクリーンはデザイン優先で低めにセットされている。高速道路でのしっかりとした避風性を求めるなら80mmアップの純正オプションの大型ウインドシールドを利用したい。

・DC電源ソケット

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試乗車には、転倒時のダメージを軽減するフレームスライダーや、アクセサリーソケットが使えて携帯電話などの充電に便利なDC電源ソケットなどのオプションパーツが取り付けられていた。

・レバーアジャスター

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カワサキお得意の好みでレバーの握り幅を変えられるレバーアジャスターを装備。右のブレーキレバーも左のクラッチレバーも5段階設定。乗れば何千、何万回と握る部分だけに地味だが大変重要なことだ。

・スイッチボックス

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【右】スタータースイッチ/キルスイッチ
【左】ヘッドライト切り替え/パッシング/ウインカー/ホーン/ハザード

Bluetooth通信機能はあるものの、基本的にトラクションコントロールやモード切り替えといったギミックはなく、スイッチボックスの操作はいたってシンプルでわかりやすい。

7.まとめ

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ビッグバイクデビューにちょうどいい!

レーシーなスタイリングに似合わず、扱いやすいエンジンキャラクターのニンジャ650。コンパクトで扱い車体特性と、アップライトな姿勢が相まって、街乗り、峠道、高速道路とおよそ日本で考えられる道、全てで乗りやすい。そんな素性のいい特性のおかげで、ビッグバイクデビューにもピッタリである。しかも、最近は普通自動二輪免許からではなく、いきなり大型自動二輪免許を取得するライダーも多いと聞く。そんな初めてのバイクがビッグバイクというライダーも、このニンジャ650が相棒なら、それほど不安を感じずに公道デビューできることだろう。

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谷田貝 洋暁 フリーランスライター

投稿者プロフィール

1974年3月12日、千葉県八千代市生まれ。“旅のにおい”のする道具が好きでバイクに限らず、カヌー、山スキーなどでフラフラと出かけるのが趣味。それがこうじて山小屋アルバイトに、北海道の鮭バイ、沖縄での製糖工場など、しばらく“職業旅人”だったが、21世紀になったところで運良くバイク雑誌編集部に拾われ二輪業界へ。女性ライダー向けの『レディスバイク』 、ミドルクラス専門誌『Under400』、ビギナー向けの『タンデムスタイル』などの二輪雑誌の編集長を務めた後、2019年からフリーランスとして活動開始。誰にでもわかりやすい記事を書くことを信条に、二輪媒体に寄稿したバイクレビュー/試乗記事は約1000稿。ただし、ダート要素がちょっと多めだ。

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