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【GV125S ボバー試乗インプレ】125ccとは思えない存在感の本格ボバー

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photo by AtsushiSekino

【ヒョースン GV125Sボバー】
ディテール&試乗インプレッション

お隣韓国のバイクメーカー・ヒョースンは、フルカルからネイキッド、クルーザー系とさまざまなジャンルのラインナップを揃えてきたメーカー。現在はクルーザーモデルのみに注力しているが、そんなヒョースンの2021年の新作モデル・GV125S ボバーがついに5月中旬から日本国内でも発売になる!
元初心者向けオートバイ雑誌編集長の谷田貝 洋暁が試乗レポートする。

1.本格ボバースタイルのスタイリング

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【全長/全幅/全高】2,080mm×750mm×1,050mm
【車両重量】165kg
【軸間距離】1,425mm
【最低地上高】175mm

もともとヒョースンにはGVシリーズというアメリカンモデルがラインナップしていたが、今回エンジンとデザインを一新した新生GVシリーズが登場。その最大の特徴は、やはり本格的なボバースタイルを取り入れたスタイリングだろう。
デザインにあたっては、ボバーの様式に則ってシングルシートをデフォルト(日本国内ではオプション)としてデザインするこだわり。ぶっといフロントタイヤが存在感を主張する。

【販売価格】
マットブラック:539,000円(税込)
【販売時期】2021年5月中旬

2.ベッタリ足つきの安心ポジション

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【シート高】710mm
シート高は710mmとアメリカン系のモデルと考えるとちょっと高めだが、172cmの筆者の場合、コンパクトな車体のおかげで膝にかなり余裕を残した状態で踵までベッタリ。足つきはものすごくいい印象だ。ステップはミッドコントロールで上半身のポジションは125ccだからといって窮屈感はない。二人乗りに関しては、ライダー側の居住性はほとんど変わらず。

3.しっかり作り込まれた車体が楽しい -実走インプレッション-

しっかりクルーズが味わえる 本格125ccボバー

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前作のヒョースン・GVシリーズにも乗ったことがあるが、ちょっと変わったアメリカンだったことを記憶している。失礼ながらちょっとアメリカンになりきれてないというか、空冷DOHCエンジを搭載していたり、ちょっと車体が腰高だったり、ちょっと“惜しい!”という雰囲気のモデルだった。

それがである。この新生GV125Sボバーのスタイリングのまとまり具合のよさはいったいどうしたことだろう? サイズ感や扱いやすさはホンダのレブルシリーズを目指しながらも、存在感のある流行りのボバースタイルをしっかりと取り入れたといった様相だが、それを見事に125ccクラスの中で昇華しきっている。

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ただ、えてしてこの手のデザイン最優先のモデルは乗りにくいんだよな。120mmのファットタイヤも重そうだしね…。失礼ながらそんなことを考えながら跨ったのだが、走り出してみれば意外や意外。ハンドリングは至って普通なことに驚かされる。アメリカン/クルーザー系なので、もともと峠を攻めるようなキャラクターではないが、幹線道路や交差点レベルのコーナリングは普通にこなす。いやむしろ、ハンドリングがいいと感じるくらい、車体はよく作り込まれている印象を受けた。

何より素晴らしいと思ったのは、クルーザーならではのゆったり感が味わえる車体に仕上がっていることだ。ダブルクレードルフレームの車体は、街乗りレベルの車速でもしっかりしなるおかげで変に敏感なところがなく、ゆったりとした気分のままコーナーを曲がっていける。スタイルと走りのフィーリングがものすごくマッチしているから、ものすごくしっくりくる印象を受けるのだ。しかも、125ccクラスとは思えない凝ったデザインを取り入れており、所有感というモーターサイクルならではの味わいがしっかり楽しめる。

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エンジンは、さすがに125ccクラスなので、しっかり走ろうと思うとかなり高回転まで回すことになるが、幹線道路で流れに乗って走るくらいなら、常用回転数で十分対応可能。よほどの上り坂でないかぎり、ギヤを落とさずとも流れに乗ることができた。

改めてGV125Sボバーを見てみる。ファミリーバイク特約が使える125ccクラスはセカンドバイクにピッタリではあるものの、このスタイリングの存在感と上質な走行フィーリングは125ccの枠には収まりきらない雰囲気。セカンドバイクとしての需要はもちろんだが、ちょうど層の薄い125ccアメリカンだけに、二輪免許取得後の最初のバイクとしてGV125Sボバーを選んでみるのも楽しいかもしれない。足つきがよくて取り回しもしやすく、エンジンも扱いやすいとくれば、不安なくバイクライフがスタートできること間違いなしなのだ。

4.ディティール メーター&灯火器

・メーター

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【表示項目】
スピード/エンジン回転数/燃料残量/水温計/時計/オドメーター/トリップメーター×2/ギヤポジション

・灯火類

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指針式のタコメーターがメインに据えられたスポーティなメーター周り。右側にはデジタルパネルがあり、スピード、燃料残量、水温計を固定表示とし、時計、オドメーター、トリップメーターA/B、ギヤポジションをセレクトスイッチで切り替える。またデジタルパネルは輝度の調整も4段階で可能となっている。

5.ディティール 走行性能

・エンジン

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【エンジン形式/排気量】水冷4ストローク OHC3バルブ60°V ツイン/124.7cc
【最高出力】9.9kW (13.5ps)/10,250rpm
【最大トルク】10.17Nm (1.037kgf.m)/9,250rpm

先代の空冷エンジンから水冷となり、動弁方式もDOHCからOHCに改められた5速エンジン。Vツインの鋏角は60度を採用し、クルーザーモデルらしく、前後シリンダーの間にエアクリーナーボックスを装備している。

・ハンドル

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テーパータイプのアルミバーハンドルは、ボバーらしく低めにセットされているものの窮屈感はない。ブラックアウトされたハンドルにタル型グリップを採用するなど、小技が効いている。

・足まわり

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【タイヤサイズ】フロント:120/80-16/リヤ:150/80-15

125ccクラスとは思えない堂々としたスタイリングは、ファットなフロントタイヤによるところが大きい。幅はなんと120mmで銘柄はティムソン。公式資料によれば、ダートにも対応するプロファイルが与えられているとか。

・ブレーキ

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【フロント】片押し3ポット/φ270mmディスク
【リヤ】片押し1ポット/φ250mmディスク

125ccクラスということで、前後連動ABS装着の義務はないが、必要要件である前後連動ブレーキを装備。リヤブレーキを踏むと、フロントブレーキもかなりわかりやすく作動するような味付けだ。

・シート

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純正装着はスウェード調の表生地を採用したダブルシートだが、オプションでシングルシート(税込:1万2980円)用意されている。このほかラゲッジキャリア、サドルバッグ、エンジンガード、フォワードステップ、ヘッドライトカバーなど、アクセサリーパーツも豊富。

・ステップ

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ボバースタイルを取り入れ、ステップポジションは手前目のミッドコントロールを採用している。足つきもよく、ステップも近いので体格を選ばず乗ることができるだろう。

・マフラー

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新型モデルとして当然ユーロ5への適合。水平にレイアウトされたサイレンサーは歯切れ良いサウンドを奏でる。

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フロントフォークはφ35mmの正立タイプで調整機構はないが、リヤのツインショックは5段階のプリロード調整機能付き。

6.ディティール ユーティリティ

・燃料タンク

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【燃料容量】10L
ティアドロップ形状のタンクは12.5ℓを確保し、スタイングと容量をバランスよく両立。タンクキャップは取り外し式で、燃料残量が約3.5ℓになると燃料警告灯が点滅する。

・工具

車体左側のサイドカバー中にはバッテリーが収められており、カバーには車載工具が取り付けられている。

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・サイドカバー

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車体右側のケース内には電装系のハーネスなどを収納するも、まだ多少の余裕がある。

・シート下

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サイドカバー内の車載工具を使ってボルト2本でシートは外れる。シート下にはヒューズボックスが収められている。

・フェンダーレール

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タンデムシートサイドのフェンダーレールには窪みがあり、ダブルシート状態であれば積載時のフックポイントとして活用して少々の荷物を積むことができそうだ。

・スイッチボックス

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【右】スタータースイッチ/キルスイッチ

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【左】ヘッドライト切り替え/パッシング/ウインカー/ホーン/ハザード
必要にして十分のシンプルな構成だが、このクラスにしては珍しいハザードを装備している。タル型のグリップも特徴的だ。

まとめ

125でこの存在感はなかなかないぞ!

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貴重な125ccのアメリカン。しかもボバースタイルのためにファットタイヤも装着しているため、重量にすると165kgと、ちょっと重くて走らないんじゃないの? なんて思っていたのだが、意外に走るというのが正直なところ。確かに急な上り坂などちょっと力不足を感じる場面もあるが、それは他の125ccも同じこと。一方、このヒョースン・GV125Sボバーはお手軽な125ccクラスにあって走ればちゃんと味わいがあり、クルーズできるし、何よりセカンドバイクを超えた所有感がしっかり味わえるのがいい!

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谷田貝 洋暁

谷田貝 洋暁 フリーランスライター

投稿者プロフィール

1974年3月12日、千葉県八千代市生まれ。“旅のにおい”のする道具が好きでバイクに限らず、カヌー、山スキーなどでフラフラと出かけるのが趣味。それがこうじて山小屋アルバイトに、北海道の鮭バイ、沖縄での製糖工場など、しばらく“職業旅人”だったが、21世紀になったところで運良くバイク雑誌編集部に拾われ二輪業界へ。女性ライダー向けの『レディスバイク』 、ミドルクラス専門誌『Under400』、ビギナー向けの『タンデムスタイル』などの二輪雑誌の編集長を務めた後、2019年からフリーランスとして活動開始。誰にでもわかりやすい記事を書くことを信条に、二輪媒体に寄稿したバイクレビュー/試乗記事は約1000稿。ただし、ダート要素がちょっと多めだ。

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