【FZ-X試乗インプレ】26万8000円で高速走行も可能なXSRの弟分!

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モトレポートでは、試乗インプレの他に新車・中古バイク検索サイト「ウェビック バイク選び」に掲載されているバイクに関する情報を発信しています。
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【インドヤマハ・FZ-X】
ディテール&試乗インプレッション

国産車から外国車、中古車を扱うエナジーモータスタイルから、インドヤマハのFZ-Xの輸入販売を開始! 驚くのは税込車両本体価格26万8000円という手が出しやすい価格で、しかも購入後1年間、または10,000kmのどちらか早い方までの保証が付いているという。…しかしそんなに安くて本当に高速道路も走れるのだろうか?
元初心者向けオートバイ雑誌編集長の谷田貝 洋暁が試乗レポート。

1. XSRの弟分的スタイリング

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【全長/全幅/全高】

2,020mm/785mm/1,115mm

【車両重量】

139kg

【軸間距離】

1,330mm

【最低地上高】

165mm

【販売価格】

268,000円(税込)

名前はFZ系だが、小型丸目一灯やタックロールシートなどのスタイリングはいわゆる“ネオ・レトロ”。国内販売されているXSRシリーズの末弟とも言うべきデザインにまとめ上げられている。また大柄なバイクが好まれるインドで売られているバイクらしく、排気量は149ccながらかなり車体はボリューミーで、250ccクラスのような迫力がある。

2.インドらしい“キング”ポジション

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【シート高】

810mm

シート高は810mmと標準的なのだが、シートがわりと幅広であり足つきに関しては数値ほどよくはない。ただ、大きいとは言っても150クラスなので身長172cmの筆者がまたがると踵が若干浮く程度の足着き性となった。ライディングポジションは、上半身がアップライトなのに加え、ステップが若干前目にセットされているのが特徴的。

3. 高速道路も十分!? -実走インプレッション-

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大柄な車格は安定感重視で疲れにくい!

まず印象的だったのはライディングポジションだ。スタイリングはXSRシリーズ風のネオ・レトロテイストなのだが、幅広のハンドルと前目にセットされたステップが作り出すポジションがとても個性的。似ているのは…と頭に浮かんだのはロイヤルエンフィールドやホンダのGB350。そう全てインドにルーツがあるバイクたちだ。このFZ-Xが売られているインドでは、とにかく車格が大きく、“キングポジション”と呼ばれる堂々としたポジションで乗ることができるバイクが好まれるという。日本でいうところの“殿様乗り”ってところだが、そんな異国情緒が感じられるところがとても面白い。

走り出すと思ったより力強いことに驚いた。149ccとはいえこの大柄な車格なら相当走らなそうだなぁ…、なんて勝手に想像していたのだが、意外と出足もよく、信号待ちからのスタートダッシュでは普通に車をリードできるくらいの加速をする。さらに感心させられたのは、ドコドコという鼓動感を伴う押し出し感が出足から巡航速度レベルまでしっかり感じられることだ。安価なビジネスバイクとしてではなく、きちんとファンライドするための味わいが作り込まれている。

高速道路では、5速トップギヤで100km/h巡航も普通に可能だった。しかも、どっしりした重量感のある車体のおかげか安定感がよく、高速巡航も意外と楽なのだ。トップスピードで延々走り続けるのは、空冷エンジン的によくなさそうだが、80~100km/hぐらいまでならそれほどエンジンに負荷をかけることなく走り続けられそうな雰囲気。少なくとも、車の流れに乗って走るくらいならなんの不安も感じない。

ワインディングも走ってみたが、こちらはそこそこといった印象。持ち前のキングポジションでは、そもそもスポーツしにくいのだ。ただ登坂能力的には急な坂道もギヤを2速まで落とせばしっかり登るし、下りもABSが介入するくらいまでブレーキを使ってみたが格段怖いことがない。エンジン、車体ともにこれだけの性能があれば普通にツーリングが楽しめるだろう。

残念だったのは、Bluetooth通信機能だ。このバイクにはすでに国内販売されているNマックスと同様にスマートフォンと無線接続することで、スマートフォンの電池残量や、通話着信やSNS通知を表示などが可能な「Y-Connect」機能が搭載されている。…とインドのホームページには書いてあったのだが、どうやら日本仕様のアプリでは非対応らしく、車両を認識はするのだが接続することができなかった。

4.ディティール メーター&灯火器

【灯火類】

211220_yatagai_FZ-X_4-1.jpg▲消灯

211220_yatagai_FZ-X_4-2.jpg▲DRL

211220_yatagai_FZ-X_4-3.jpg▲ハイビーム

211220_yatagai_FZ-X_4-4.jpg▲消灯

211220_yatagai_FZ-X_4-5.jpg▲点灯(ブレーキ)

211220_yatagai_FZ-X_4-6.jpg▲メーター

【表示項目】

スピード/エンジン回転数/燃料残量/時計/オドメーター/トリップメーター×2

ヘッドライトはLEDのプロジェクタータイプなのに加え、丸目ヘッドライトの外周部には時流のデイタイムランニングライト(DRL)を装備。メーターはデジタルネガ液晶で、燃料計や時計も備えていて必要にして十分。ちなみにレッドゾーンは8500rpmから。

5.ディティール 走行性能

【エンジン】

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エンジン形式/排気量:空冷4ストローク SOHC単気筒/149cc
最高出力:9.1kW/7,250rpm
最大トルク:13.3Nm/5,500rpm

OHC2バルブのエンジンはインジェクション仕様で、もちろんセルスターター装備。ボア×ストロークは57.3×57.9㎜と僅かにロングストロークで、きちんとドコドコ感のある加速が楽しめる。決して高回転型のハイスペックなエンジンではないが、街乗りから高速巡航まで過不足ないだろう。圧縮比は9.6で燃料はレギュラーガソリン。

【ハンドル】

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アップライトなポジションのために大きく持ち上げられているハンドルは、22.2㎜のミリバーサイズでスチール製。幅も785㎜とこのサイズのバイクとしては広めだが、この腕の広がり具合もキングポジションの重要なポイントだ。

【足まわり】

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フロント:100/80-17/リア:140/60R-17

レトロなフォークブーツ付きのフロントフォークはオーソドックスな正立タイプでインナーチューブ径は41㎜。リアショックは7段プリロード付きのモノショック。スクランブラー風をイメージしてかブロックパターンが強めのタイヤを履いており、フロントがMRFのMOGRIP METEORで、リアは同じくメーカーはMRFだがラジアルタイヤのREVZ。リアのラジアルタイヤ採用は、東南アジア系マシンと一緒でスポーツ性のためではなく、二人乗りや積載などを考慮してのことだろう。

【ブレーキ】

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フロントサイズ:バイブレ片押し2ポット/シングルディスクφ282㎜
リア:ニッシン片押し1ポット/シングルディスφ220㎜

ブレーキシステムはフロントがバイブレで、リアがニッシンの組み合わせ。効き具合に関しては必要にして十分。ABSも装備しており握りゴケも防いでくれる。

【スイングアーム&チェーン】

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チェーンは428サイズのDID製でノンシールタイプ。スイングアームはスチール製の角タイプ。巻き込み防止のためにマッドガード&チェーンガードでほとんど隠れているのがインドのバイクらしいところ。スプロケットはフロントが14丁でリアが41丁。

【シート】

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ライダー、パッセンジャーともにいかにも座り心地がよさそうな座面の広いシート。表皮はタックロール仕上げで、ライダーとパッセンジャーシートには段付き仕様で滑り止め加工もしっかりしている。

【マフラー】

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大きな車格に相応しい太めのサウンドを奏でるサイレンサー。決してうるさいほどではないがきちんとファンモデルとして音質を作り込んでいる印象を受ける。

【ステップ】

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特徴的なのは、やはりかなり前目に設定されたステップポジションだろう。ちょっとチェンジペダルとの幅は狭めな印象を受けた。

6.ディティール ユーティリティ

【燃料タンク】

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燃料容量:10L
10Lの容量が確保されたタンク上面には、XSRシリーズ同様センターラインが入れられている。右側にオフセットされたフューエルキャップはヒンジなしで、イグニッションを前方にレイアウト。

【センタースタンド】

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伸びの早いノンシールチェーンだけにグリスアップ、チェーン引き作業のためのセンタースタンドは必須。サイドスタンドのバーは長めで引き出しやすい。

【アンダーガード】

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流行りのスクランブラーイメージを取り込んでか、アンダーガードも装備している。ただし厚み1㎜のスチール製でドレスアップパーツといった雰囲気だ。

【シート下ユーティリティ】

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シート裏には六角レンチとドライバー、それにヘルメットのDリングを引っ掛けるフックを左右2ヶ所に装備。シート下にはほぼスペースはなさそうだが前方にETC車載器くらいは収まりそうだ。

【アクセサリーソケット】

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メーターの下には12Vのアクセサリーソケットを装備。右上の可愛らしいサイズの音叉マークに対して、左はメーターのリセットボタン。

【スチールフェンダー】

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よほどのこだわりらしくインド本国のカタログには、“レトロなフォークブーツ”が特記されていた。フロントフェンダーはスチール製でどこなく雰囲気がXSRっぽい。

【グラブバー】

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しっかりとしたグラブバーは荷物積載時のフックポイントとしても重宝しそうだ。左下側にはシートを開けるためのキーシリンダーがある。

【ステップ】

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タンデムステップには、ヒールガード兼フックポイントを装備。インドでは二人乗りと荷物積載をかなり重要視するようだ。

【サリーガード】

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車体左側にはサリーガードを装備。サリーとはインドの女性が着る丈の長い伝統衣装で、インドでは二人乗りは横座りが基本。そのため車体左側はチェーンなども含め巻き込み防止策を徹底するようだ。このサリーガードはサドルバッグなどの巻き込み防止にも役立ちそう。

【スイッチボックス】

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【右】スタータースイッチ/キルスイッチ
【左】ヘッドライト切り替え/パッシング/ウインカー/ホーン/DRL

左スイッチボックスにはDRLのON/OFFスイッチがあり、DRLのみとヘッドライトのハイ/ロー併用が選べるようになっている。

7.まとめ

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軽二輪クラスで26万8000円はとにかく安い!

性能的には通勤・通学といった日常の足としてはもちろん、軽二輪クラスで高速道路も走ることができるため、たまの休日には遠出もできる。しかも、このクラスにしては大柄な車格は長時間のライディングも疲れにくく、大型スポーツバイクのようにバビュンと距離を稼ぐことはできないかもしれないが、十分ツーリングも可能。また車格が大きいことで安定感もあり、長時間の二人乗りも疲れにくそうである。これで税込26万8000円ならかなりお買い得ではなかろうか?

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谷田貝 洋暁 フリーランスライター

投稿者プロフィール

1974年3月12日、千葉県八千代市生まれ。“旅のにおい”のする道具が好きでバイクに限らず、カヌー、山スキーなどでフラフラと出かけるのが趣味。それがこうじて山小屋アルバイトに、北海道の鮭バイ、沖縄での製糖工場など、しばらく“職業旅人”だったが、21世紀になったところで運良くバイク雑誌編集部に拾われ二輪業界へ。女性ライダー向けの『レディスバイク』 、ミドルクラス専門誌『Under400』、ビギナー向けの『タンデムスタイル』などの二輪雑誌の編集長を務めた後、2019年からフリーランスとして活動開始。誰にでもわかりやすい記事を書くことを信条に、二輪媒体に寄稿したバイクレビュー/試乗記事は約1000稿。ただし、ダート要素がちょっと多めだ。

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