【俺が勝手に勧めたい!】誰にもかぶらないスタイルはVRX400ロードスターにあった!

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ホンダが1988年にホンダが投入した本格的400ccクルーザー・スティード400は、専用設計された水冷Vツインエンジン、大型排気量にも見劣りしない大きな車体、そしてメーカーカスタムともいえるようなスプリンガーモデルのVLSやディッシュホイールのVSEなど、存在感の際立つバリエーション展開を続けながら2001年モデルまで生産が続きました。

そんな中、この傑作モデル・スティード400のエンジンを流用し、オンロードスポーツに仕立てたモデルがあったのです。それが1995年に発売されたVRX400ロードスター。残念ながらスティードほどの長寿モデルには並べず、5年ほどの生産で終わってしまったものの、今だからこそ感じられるその魅力を紹介しましょう。

ロードスポーツ・ルネッサンス……!?

VRX400ロードスターは1995年発売。スティード400をベースとしたエンジンをロードスポーツのフレームへ搭載。街乗りからツーリングまで幅広く、長く付き合える大人なモデルとして「ロードスポーツ・ルネッサンス」をカタログに掲げて登場。ルネッサンスといえば中世イタリアの古典復古運動。バイクに当てはめれば、「昔のバイクはよかった!」をそのまま新車にしてみたらどうだろう? という挑戦的なキャッチ。このコピーは、性能主義ではない、あえてクラシックなイメージを踏襲した、「味のあるバイク」を求めたものでした。

もちろんそのポテンシャルは見た目だけではありません。クルーザーほどではないにしろ、Vツイン特有の細身と770mmのシート高は女性ライダーにも不安のない足付きを持ち、11Lのタンク容量もツーリングには十分。さらにシート下に5Lのユーティリティースペースを持ち小物も入れられるとなると、通勤マシンから長距離ツーリングまでを幅広く楽しめるものでした。

mc198801_std402_01001H_edited.jpg▲1988年発売のスティード400は30PS/7500rpmとパワーはそこそこですが、大柄な車体や低いシート高からくるロー&ローのクルーザーらしさはヒットし、2001年モデルまでの10年以上のあいだ生産されました。

mc199507_vrx401_01003H_edited.jpg▲1995年に発売されたホンダ・VRXロードスター。シンプルな単色で落ち着いたスタイルは他になし。ところが発売当時の人気はイマイチ。スポーツマシンほどパワーもなく、クルーザーほど味もない……という中途半端さがマイナスとなり、1999年には生産を終了。

同軸クランクをそのままに鼓動感をキープしたクルーザーらしさを残したネイキッド

エンジンはスティードと同じように見えて、3PSのパワーアップと排気系の見直しが行われている狭角52度のSOHC。しかしギア比はスティードと変更がされておらず、クルーザーの乗り味はそのままにロードゴーイング性能を高めています。

ベースとなっているスティードのエンジンは、もともと振動を少なくするために一般的な位相クランクという形式をとらず、振動をエンジンの鼓動としてとらえやすい同軸クランクを採用。この点はVRXでも見直しはされず、鼓動感をそのままに走行性能を高めた……というスポーツマシンらしい進化を遂げました。このため最高速や加速ではなく、普段使いする回転域でもエンジンの回転を楽しめるマシンだといえそうです。

3d86491ece6beb130faec668fe9f6fc6.jpg▲スティード400のエンジンと外観は同じながら、スペックは若干のパワーアップ。33PS/7500rpmはやはり当時のスポーツモデルとしては非力ながら、高速回転域では振動の少ない乗り味を実現しています。高速ツーリングでも使い勝手の良いモデルを目指していました。

細かな作りこみはなかなかのもの。ハンドルは普通22.2mm径が国内モデルでは一般的なところを、クルーザーによく採用される25.4mmのインチバーをセレクト。エンジン、マフラーといったメッキ部分にはバフ掛けが施されて高級感を高めています。

628575d13ba019d0a00bb07523bcb560.jpg▲コクピットはオーソドックスな砲弾型の二連メーター。インジケータ―類はタコメーターに内臓し、余計なもののないシンプルなハンドルまわり。またハンドルはクルーザースタイルを踏襲した高めのライザーでインチバーを支えています。

74ddc5dd31533c9c7c3f31a34c4b33fa.jpg▲前後17インチのホイールは旋回性を重視したスポーツモデルでのオーソドックス。19インチのフロントホイールを装備したスティードに比べれば運動性は高くなっており、タイヤのセレクトしやすいと思います。

そしてやはり唯一無二の見た目は、ハーレー・スポーツスターのような本場のクルーザーとも違う、国産ネイキッドのデザインを踏襲したカッコよさがあります。このシルエットに惹かれた人は性能やマイナー具合など気にせず、とことん大切に乗っていることがWebikeコミュニティの愛車紹介でも沢山の投稿があることからも感じられます。そんなファンは外見の変わるようなカスタムはあまりせず、元のデザインやカラーリングを大事に残している方も多いモデルでもあります。

1368179323953L.jpg▲発売時はブラック、パールグレートブルー、キャンディトランスパレントレッドの3色のカラーがラインナップされていましたが、その後エンブレムをゴールドに、それ以外をブラックアウトしたスペシャルブラックが登場。どのバリエーションでもカラーリングは単色のシンプルなもので、落ち着いたセニアな雰囲気を持っていました。写真:北海太郎さん

街中では見かけることの少ないVRX。ですが、今年発売のGB350しかり、絶好調のレブルしかり、「味のあるバイク」が人気を集める今。「ロードスポーツ・ルネッサンス」というキャッチコピーは、まさにネオレトロスタイルが脚光を浴びる現代でこそ通用するものだったのかもしれません。

VRX400ロードスター主要諸元(1995年)

・全長×全幅×全高:2235×760×1105mm
・ホイールベース:1510mm
・シート高:770mm
・車重:190kg(乾燥)
・エンジン:水冷4ストローク2気筒SOHC3バルブ 398cc
・最高出力:33PS/7500rpm
・最大トルク:3.5㎏-m/6000rpm
・燃料タンク容量:11.0L
・変速機:5段リターン
・ブレーキ:F=油圧式ディスク、R=油圧式ディスク
・タイヤ:F=120/80R17、R=140/80R17
・当時価格:52万9000円

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いやちこ

投稿者プロフィール

・身長:165cm
・バイクの所有歴(所有が古いもの順):エリミネーター250、ベンリィ50S、VanVan50、GB250
・主なバイクの楽しみ方:寺社ツーリング、レストア
・ライセンス:Araiヘルメット販売員!
・特技:イラスト、寺社案内

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