テクニクス
特集記事

走りの要であり、乗り心地は激変!『テクニクス』で安心のサスペンションメンテナンス & モディファイ

取材協力:有限会社テクニクス

取材:小松 男

掲載日:2024/01/25

 サスペンションという機能パーツが、バイクの操縦安定性や乗り心地を大きく左右することを理解していながらも、そのセッティングやメンテナンスとなると、途端に難しく無縁のモノと思ってしまうライダーは少なくない。筆者もそんなライダーのひとりである。
 今回、サスペンションのプロショップ『テクニクス』の門を叩き、以前から愛車の足回りが気になっているオーナーとその車両と共に“走りと乗り心地を向上”させるべく訪れた。

テクニクスとは?

「サスペンションのことは分からないし、費用も掛かりそう
そんなユーザーの疑問や悩みをサス一筋、20年以上のテクニクスが解決」

サスペンションはバイク完成車において、常に機能しているパーツと言っても過言ではない。走らせていない状態でも負荷は掛かっており、放っておけば経年劣化も進む。またコーナリング性能にも大きく左右するものだから、そこに注目しない手はない。

 皆さんはサスペンションについて、どのようなイメージを抱いているだろうか?
バイクにサスペンションが無ければ路面からの突き上げを車体が直接受け止めなければならず、とても快適には走れたものではない。もちろんバイクが誕生した黎明期のモデルや一部のカスタムバイクの部類には、リアサスペンションを持たないものもあるが、基本的にあって然るべきパーツといえる。そんな重要な機能パーツでありながらも、愛車を手に入れてから一度もメンテナンスを行っていない、そんなバイク乗りの方も多いのではなかろうか。

 現在のサスペンションは、単にバネがついているというものではなく、スプリングの他にオイルやガス、それら動きをコントロールするシムやバルブなど沢山の部品で構成されているのである。バイクを走らせている間は常時運動しているパーツであり、駐車している間であったとしても重力で重さが掛かっている。だからバイクのエンジンオイルやタイヤの交換をするように、サスペンションもその動作や経年で消耗・劣化をするため、定期的なメンテナンスしなければサスペンション本来の性能が引き出せなくなるのである。

 しかし、サスペンション機能が低下してきていることに気づくことは一般ライダーにとって難しい。そもそも走れなくなるわけではないので、自身のライディングでカバーしようとしてしまうからである。何となく最近、自分のバイクが乗りづらいと思いつつ乗ってしまい、徐々にバイクに乗ることが楽しくなくなってしまう、そんな経験をしたライダーもいるはず、、

 そんな時はサスペンションを疑ってみるのが良い。もちろんサスペンションだけが、その原因ではないことを前提とするが、なぜサスペンションのメンテナンスが怠りがちになってしまうのか? ということを考えてみる。そこには“メンテナンスをしても自分には効果が得られない(かもしれない)”や“何処のショップで依頼すれば良いのか分からない”とか“とても費用が掛かりそう(イメージがある)”など、ライダーごとに様々な思いを抱いていることが分かる。そんなライダーの思いをスッキリさせてくれるスペシャルショップが埼玉県の春日部にある。この記事を読んだあなたならば興味を示してくれると思う。それが今回紹介するサスペンションのプロショップ、『テクニクス』である。

  • 2001年創業以来、一貫してサスペンションメンテナンス、セッティングを手掛けてきた。英国のハイパフォーマンスサスペンションブランド「ナイトロン」を販売するのでも有名。

  • 創業時は小さな場所からスタートした同社だが、高い技術が広まるに連れファンも増え、それに合わせて規模拡大。2年前に現在の社屋へ移転、ラボが大きくなり作業効率も向上。

街乗りからツーリングライダー、バイクショップにプロレーサーまで
その依頼の幅は広い

 

 それでは先ほど提起したサスペンションのメンテナンスが怠りがちになってしまう問題点を一つずつ紐解いていこう。 まずサスペンションのメンテナンスやセッティングを行った際に、果たしてその違いが自分に分かるものだろうかということについては、間違いなく分かると言える。例えば年間を通して数十台ものバイク試乗インプレッションを行っている私(筆者)だが、常々口にしているセリフが、“標準装着のサスペンションにプリロード(スプリングの伸び縮みする量※ストローク量)やダンピング(サスペンションの伸び縮みする速さ)調整機構が備わっているならば、是非とも触って欲しい”ということだ。

 こう言うと、元の状態(標準設定)が分からなくなってしまうから不安とか変な状態になると困るといった言葉が聞こえてくるが、それならば今ある状態を“0”位置として、抜く(動く)方向に何回転(クリック)させたかをメモしておくだけで良いはず。サスペンションのセッティングは人によって考え方が異なるが、私の場合は、まずプリロードを全部緩めてから始め、走行テストしながら徐々に締めていき自分が乗りやすいと感じる位置まで調整機構を触る。またダンピングのセッティングに関しては、プリロード調整の次の段階(レベル)のセッティングになるので、最初はプリロード機構だけを触ってみるのも良いと思う。

 そもそもメーカーの標準設定でも問題無く走れるが、基準とされる荷重設定値が高いため(二人乗りや荷物積載など)しっかりとしたやや硬めの設定となっていることが多い。一人ひとりライダーの体重(体格)の違いもあるため大柄な人が乗ってもきちんとサスペンションが機能するようにマージンが多めに取ってあるのである。だからひとり乗りや小柄な人(体重の軽い人)が乗ると余計に硬く感じるはず。そこでプリロード(スプリングの伸び縮みする量※ストローク量)調整でサスペンションの伸び縮みする量を増やしてあげれば、大荷重でなくともサスペンションが動くようになるというのが調整する理由である。
 せっかく装備されている機構を使わない手はないというのが、私の意見である。そしてプリロード調整すれば、その変化には必ず気づくことだろう。例えるならば、タイヤの空気圧が少なくなっている状態からエアを充填した違いや変摩耗したタイヤから新品に履き替えた時のように、その変化が感じられるのと同じくらいあると私は思っている。またサスペンションのメンテナンスを行った際に感じられる変化でも同様(違いに気づく)だと思う。

 次にサスペンションのメンテナンスを何処に依頼したら良いか分からないという問題については、まず行きつけのバイクショップがあるならば、そこで相談するのが基本だと思う。サスペンションの状態確認や(サスペンション)オイル交換であれば、信頼できるショップに任せるのが良いだろう。ついでにプリロード調整を相談するのも良いだろう。しかしサスペンションのオーバーホールや機能向上の相談となるとバイクショップであっても、プロのサスペンション専門店に依頼することとなる。
 今回、訪問取材した『テクニクス』は、まさにそのサスペンションのプロショップなのである。ではそのサスペンションのプロショップではどんなことをしてくれるのか、またどんなサービスがあるのかは、この後に紹介していく。『テクニクス』がサスペンションの専門ショップでありながら、街乗りやツーリングライダーにとっても敷居が低いのは、バイクをそのまま乗って持ち込みができることだ。いきなり“サスペンションを外して送って下さい”では難易度MAXとなってしまう一般ライダーにとって、店舗まで乗って行けば良いのは最初の一歩として心強い。

 余談だが、『テクニクス』では最寄り駅までの送迎もしてくれるから、バイクを預けるのもさして気にならない。遠くは九州からバイクで自走してきて車両を預け、後日作業が終わったらツーリングしながら、また自走で九州まで帰るというお客さんもいるとのこと。もちろん行きつけのショップや自分でサスペンションを外し、『テクニクス』に送ってメンテナンスやカスタマイズの依頼すれば対応してくれるので、バイクを持って行かなければいけない分けでは無いので誤解無きように。

 そして費用面について『テクニクス』では、メンテンスやオーバーホールの用途にあったメニューを用意しており、例えばフロントフォークのメンテナンスサービスは2万6,000円(税別)からになる。自分のバイクの車種やサスペンションメーカー(標準装着 or リプレイス)によっても費用は変ってくるので、事前に問合せて確認しておけば安心であろう。またサスペンションのモディファイやローダウン、リプレイスサスペンションへの入れ替えなど、サスペンションに関することならライダーの異なるニーズに全て応えてくれる。最近では旧車の純正ショック(完全非分解タイプ)のレストアサービスも開始し、全国から多くの旧車オーナーの依頼が寄せられているという。しかも単なるレストアではなく、現代の技術を用い性能の回復だけでなく、その性能向上も実現しているというから驚く。


サスペンションメンテンス&モディファイ

 

 ここからは『テクニクス』にサスペンションのメンテナンスを兼ねてモディファイの依頼をされたオーナーのバイクで、車両の持ち込みからその作業様子を順番に追って見て行こう。
 サンプル車両は2019年のSUZUKI“KATANA”で、新車購入から約4年経つがこれまでサスペンションのメンテナンスは、一度も行ったことは無いという。 走行距離は1万kmと年式の割には走っていない車体である。 オーナーの要望は路面の凹凸で過度に反応する症状に困っている状況。 最近、前後タイヤ交換をして気持ち和らいだ印象とのことだが、根本的な解決に至らず悩んだ末の相談となった。 街乗りが多く年に数回のツーリングも気持ち良く走りたいというのが、オーナーの理想イメージである。

 同社によるテストで3点の改善要素を診断結果として導き出した。「リアショックが硬く、乗り心地が悪い。結果、車体姿勢がリア上がりである」点。「フロントフォークは初期動作で良く動いて柔らかさを感じるが、ストローク途中でスプリングの急激な立ち上がりによって、ストロークが止まる」点。「(オーナーは)軽快感を感じるものの乗り心地の悪さを感じ、ハンドリング的には、オーバーステアでステアリングが軽く切れ込みやすい傾向である」点。

この症状を改善するため、、
 「リアショックをしなやかに動かす」「フロントフォークはストローク全域に渡って、スムーズな作動と適正な減衰を持たせると共に、安定感を同時に与える」「(結果)ニュートラルなハンドリング特性と乗り心地の良さを実現させて、快適で安全かつ楽しく走れる足回りを目指す」そのためのメニューとして、、
 フロントフォークは減衰力特性を変更する“リバルビング”と、メインスプリングとトップアウトスプリングを変更する。リアショックは“ナイトロン”を使用して、前後の車体姿勢と作動感のバランスを適正にする。これが、今回のオーナーの理想を実現するメニューとして、用意されることとなった。


サンプル車両:SUZUKI GSX-S1000S KATANA

  • 新型カタナの登場から既に5年目となる。オーナーの思い入れもあり、大事に乗られている。主には都心での移動やツーリングで楽しんでいるとのこと。初めてのサスペンションメンテナンスとモディファイに期待と不安が入り混じっているとのこと。

  • その多くはサスペンションを車体から外して送られてくるとのことだが、一般ユーザーにはややもハードルが高い作業。同社ではそういったユーザーへの扉として、車両をそのまま持ち込める受付サービスを行っている。

  • 車両が入庫したら、まずは現状でサスペンションや周辺の状態や傷の有無などを確認。今回は高年式車両とあって状態は良いとのこと。しかし旧車などは、サビもあるため最初の確認はその後の作業を進めるにあたって大きな確認ポイントとなる。

  • 今回、フロントフォークはメンテナンス&モディファイをオーダーされたとのこと。そしてリアサスペンションは、この機会に同社取扱いのリプレイスサスペンション「ナイトロン」製のリアショックに交換する。

  • オーダー方法はお任せで基本性能を蘇らせるものから、オーナーが希望する仕様やグレードアップなど様々なメニューが用意される。取材ではオーナーの使用状況でのシチュエーションをイメージしたサスペンションの作動を要望。

  • スタッフによるカウンセリングでは作業する車両名や年式等、また持ち込まれた際の車両やサスペンションの状態、どの様なメニューを施すのかなど詳細が記入される。オーナーニーズと作業内容にズレが生じないよう、とても大切な手続き。

  • 入庫車両はサービスルームでノーマルサスペンションを取り外す。フロントフォークメンテンスでは同社が推奨するダンパー機能のモディファイ“リバルビング”とオーバーホールとなる。リアサスペンションは“ナイトロン”のモノショックに換装。

  • サービスルームで車両から取り外されたサスペンションはインナーチューブ、アウターチューブのトップからボトムまで念入りに状態を確認する。確認作業ではサスペンションの状態を写真撮影して記録に残しながら丁寧に進められていく。

  • 次に分解、清掃作業となる。同社ではフロントフォークオイルの交換目安は概ね車検毎(2年に1回)を推奨しているとのこと。サンプル車である“カタナ”のフロンテサスペンション内部の状態は悪くなかった。走行距離や使用状況で変わる

  • フロントフォークの各パーツの金属スラッジが出ることや月日が経つことによるオイルの劣化は、エンジンオイルなどと同じとのこと。オーバーホールでは、しっかり洗浄して再度組み立てるだけでもかなりフォーク機能は改善される。

  • 『テクニクス』が理想とするダンパー特性を目指し、減衰力特性を担うバルブピストン一式に変更。ピストン形状、オイル流入経路変更等で極低速からダンピングボリュームを確保しながら、フォーク全域でリニアな作動感を実現する。

  • サスペンション特性や状態を計測する専用機器を使用して動きを可視化する。最終的にはライダーの感覚によるセッティングとなるが、特性を数値化することで貴重なデーターとなる。サスペンションの専門ショップならではの作業と言える。

  • サンプル車のSUZUKI“カタナ”のリアサスペンションには同社が扱う英国発、日本国内組立の“ナイトロン”モノショック「R1シリーズ」を入れる。本体にリザーバータンク内蔵するベーシックショックアブソーバーでストリートユースに最適。

  • サービススタッフの中丸博貴さん。社会人になってから大型バイクショップを初め、バイク業界に身を置いた。サスペンションのプロになるべく同社の門を叩く。知識が豊富で有望な若手スタッフ。初心者ユーザーでも安心して相談が出来る。

テクニクス:テストライダーインタビュー

『テクニクス』テストライドを務めるのは、国際A級ライダーの中木さん

  • 『テクニクス』専属テストライダーとして、新製品開発や各種セッティングアドバイスを行っている中木亮輔さんは、名門レーシングチームへの所属や鈴鹿8時間耐久レース出場など数々の戦歴を持ち、その経験を活かしている。

  • 中木さんによる膨大な経験を元にライダーの使い方を想定しながら抜群に気持ちよく走れるポイントを探り出していく。数値化出来ない部分は言語化し、テストライドする自身をも客観的に捉えライダーの感覚を大事にしたセッティングを行う。

  • サスペンションメンテナンス時には、中木さんに試乗してもらいセッティング出しを行ってもらうセットアップサービスも用意されている。サスペンションセッティングに不安があるユーザーは、モディファイと合わせオーダーをお勧めする。

  • オーバーホールとリバルビングでモディファイされたフロントフォーク。今回、純正からさらに細かいファインチューニングを可能とするコンプレッションアジャスターも変更。外観からもモディファイされていることがわかる象徴的なパーツ。

————『テクニクス』は英国のプレミアムサスペンションブランド「ナイトロン」の輸入販売を行う「ナイトロンジャパン」のグループ会社でもある。そして「ナイトロン」のサスペンションの多くは『テクニクス』によって日本人、さらには日本の道路に合ったサスペンションセッティングを施して国内のユーザーに送り届けられているのである。
 そのセッティングの“要”となるのが、『テクニクス』でテストライダーを担当する中木さんである。中木さんは「ナイトロン」サスペンションの開発はもちろんのこと、同社のサスペンションモディファイにおけるセットアップのアドバイザーを担当されている。今回、中木さんにテストライダーとしてのサスペンション考をお聞きした。

中木さん:多くの純正サスペンションのスタンダードセッティングに言えることなのですが、幅広いシチュエーションでベターな性能を発揮するようにセットされています。

 例えば体重の軽い重い、市街地、高速道路、ワインディング、サーキット、ウエット路面や悪路など、さらにはライディングスキルの問題をもカバーするほどに万人が安全に走れるよう考えてセッティングされています。ただ、それが一般常用域で全て心地良く走れるようになっているかと言うと難しくて、全開走行を安全にカバーしても一般公道ではそれほどのハイスピードで走行することは少ないでしょう。また、そのポイントでは一般的なライダーの使用状況では、固く感じられることが多いです。一方でそれをほとんどのライダーが分かっていないので、ひとまずそのまま走らせている状況なのです。

 だから『テクニクス』でリセッティングされた方やナイトロン製サスペンションに換装された方は乗りやすくなったとすぐに感じてもらえています。実はサスペンションのセッティング次第でバイクのコントロール性は自由に変えることができます。例えばフロントの切れ込みに不満を感じている車両の場合でも、それはリアサスペンションの調整で改善することができることが多いです。

 ローダウンしたいというオーダーでもサスペンション長はそのままで内部の動きの見直しをすることで、走りをスポイルすることなく足つき性が良くなったように感じられるようにすることもできるのです。私が製品開発やセッティングを出す際に気を付けていることは、まず低いスピードレンジでも気持ち良いハンドリングにすることです。そして乗り心地、基本的にはストリートユースでのセッティングとしていますが、サーキットを走ることが多い方ならば、それに応じたバランスやポイントを探し出していきます。

 車両を持ち込んでのサスペンションのメンテナンス及びリセッティングの場合ですと、一台ずつカルテを作るところから始めていきます。シートやハンドルを変更していることもありますし、一台として同じ条件の車両はありませんからね。サスペンションでライディングの楽しさは大きく変化するので、ひとりでも多くのユーザーに体感して欲しいです。

テクニクス:代表インタビュー

「サスペンションとは、バイクをより楽しくするものです」

2001年に創業した『テクニクス』を牽引してきた代表取締役の井上浩伸さん。現在は多くのサスペンションメーカーや世界中にネットワークを持ち、安心そして確実なサスペンションサービスを提供している。

————『テクニクス』は、創業から四半世紀近く長きに渡ってサスペンションに特化したサービスを提供し続けてきた。その時代の移り変りの中で技術の革新や性能の向上が行われてきたのである。そこで『テクニクス』代表の井上さんにサスペンション業界や今後の展開などを伺った。

井上さん:テクニクスを起業した2000年代初頭はまだまだサスペンションに対する認知やこだわりも低く、お客様もサスペンションが壊れたり不具合がある場合に交換するという方がほとんどでした。後はドレスアップ的にリプレイスのサスペンションに交換するという人も多かったですね。

 その様な中で同社はサスペンションに特化していたこともあり、技術を高めてより良いサスペンションを手掛けることに注力すること、さらにはサスペンションのメンテナンスやセッティングによってライディングが大きく変化することをどのように伝えるかを真剣に模索してきました。ありがたいことに多くのサスペンションメーカーと取引が出来るようになりましたし、その部分でバックアップを受けることが出来て、技術向上だけでなく提供できるサービスの幅がどんどん広がりました。
 そして年を追うごとにお客様自身が勉強をされてニーズも増えていきました。最近では新車のまま持ち込まれてサスペンション交換をされたり、セッティングのオーダーをされる方が多くなりました。これはサスペンション文化が根付いたと言っても良いでしょう。

 『テクニクス』は社屋も移転し、作業効率も上がりスタッフも増員しました。スタッフは皆バイクに乗り、サスペンションのスペシャリストであります。つまりスタッフが増えるということは、それだけインフォメーションやフィードバックも良くなるということに繋がっております。最近ではバイクメーカーによる電子制御式サスペンションの採用も増えてきており、それにも対応するよう機材のバージョンアップも行っています。私にとってサスペンションとは、バイクをより楽しくするものだと考えています。今後は一層それを皆さんに知ってもらえるようにサスペンションをリセッティングしたレンタルバイクも用意していこうと思案準備をしています。

  • 準備段階というサスペンションをリセッティングしたデモ車のレンタルバイクサービスを予定。Z900RSなどの人気モデルを早ければ春頃にはアナウンス出来るとのこと。

  • 在籍スタッフは現在、約30名。オンロードやオフロードなど、それぞれ得意なフィールドを持つスタッフがおり、サスペンションのプロフェッショナル達が腕を振るっている。

編集部コメント

騙されたと思ってサスペンションを触って欲しい

 サスペンションのメンテナンスやセッティングをしっかりと行えば走りの質を根本的に変えてくれる機能パーツだと言える。そして多くのライダーがその違いを体感することが出来るはずだ。触ることへ躊躇するのも仕方のないことだが、せっかく付いている調整機構を使わない手は無いというのが、私の考えである。なので騙されたと思ってサスペンションの調整機構を触ってみて欲しいと思う。
 色々トライすることも、またバイクライフの面白さではないだろうか。そしてバイクのメンテナンスメニューにサスペンションを加えるところから、ぜひ意識を変えてみて欲しいと思う。分からないことがあればサスペンション専門店『テクニクス』に相談すれば良いのだし、頼らない手は無いというのが私の考えである。
 『テクニクス』代表の井上さんが言っていたようにサスペンションとは、バイクをより楽しくするもので、その楽しさを皆さんにも体験してもらいたいと思い、この締めのコメントを書かせてもらった。そんな私も愛機の足回りに不満を抱いているひとりなので、『テクニクス』に相談しなければと思っている。

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