カフェレーサーにオススメのベースバイクはこれだ!(751cc~編)
【写真:ウェビックコミュニティ:https://imp.webike.net/bike/1209999/photo/2364326/】

カスタムバイクの中で特に長い歴史を持つ概念にカフェレーサーという文化があります。原付でも大型バイクでも排気量に関係なく、イカしたバイクが作れる。それがカフェレーサー。
前回は401cc~750cc編として、ミドルクラスの排気量に絞ったカフェレーサーのベースとなるバイクをご紹介しました。

今回は751cc以上編として、オススメのバイクをご紹介していきます!

カスタムベースにおすすめ車両

【海外カフェレーサーの王道】BMW R100RS/R100シリーズ

BMW

BMWのRシリーズは特徴的なエンジン外観から、カフェレーサーカスタムとの相性が非常に良く、度々カフェカスタムのベースバイクとなっております。
中でもR100RSは生産期間が1976年~1992年と長かったため(1985年のみ生産中止)タマ数も多く、中古市場においてもカスタムビルダーが手掛けた車両なんかをよく見かけます。
Rシリーズは1923年登場のR32から現在に至るまでボクサーツインエンジンにシャフトドライブといった基本構造は変えずに、およそ100年以上シリーズ生産が続いている伝統モデル。
R100RSに関しては構造がシンプルで整備性が非常に良く、旧車でも部品を入手しやすいというのが嬉しいポイント。
ドイツ本国からの取り寄せにはなりますが、パーツや消耗品の供給を含めた環境が揃っています。
重量がありますが、その分安定性も高く、カフェレーサーにカスタムすると見た目もかなり化けるため、ビフォーとアフターでは全く違うバイクに変身します。
前期型のツインサスは最高出力70psで、後期型のモノサスは最高出力60psと、前期・後期でエンジン出力が違うことから、より出力の高い前期型ツインサスモデルに人気が集まるようですが、後期型もタイヤサイズが19→18インチへ小径化したことでハンドリング性能が向上し、エンジンも低速域重視の設定になっており、随所に改良が加えられています。

BMW R100RSの
新車・中古車バイクを探す

【形良し・価格良しで実は狙い目】YAMAHA XJR1200/1300

yamaha

「4発でマッスルなカフェレーサー」を作れるのがヤマハのXJRシリーズです。
空冷最速のネイキッドを目指して開発されたXJR400の大型車仕様として1994年にはアーリーモデルのXJR1200が発売され、その後は「ペケジェイアール」の通称で世に広がり、1998年にXJR1300が登場しました。
そしてXJR1300はその後約20年にも渡って売れ続け、ヤマハの人気ネイキッドスポーツバイクになりました。
ロングセラーモデルであったため、車体のタマ数はウェビックバイク選びにも潤沢にあり、走行距離も短い物件はチラホラあります。
日本での正式リリースはなかったものの、2015年モデル以降も欧州仕様としてモデルチェンジが行われ、ヘッドライトと燃料タンクを小型化し、シートレールの長さも縮めており、カフェスタイルを意識した車体デザインのXJR1300C(欧州での名称はそのままXJR1300)が発売していました。

それと同時期に発売されていたXJR1300 RacerというXJR1300Cにビキニカウル・セパハンなどのカスタムキットを纏った限定モデルが渋カッコイイ!海外限定ということで乗っている人を見たことは一度もありませんが(笑)
また、同じ海外限定モデルで2017年にもXSR900 ABARTH(XSR900アバルト)というモデルが発売され、当時の私は胸を焦がしていました。コレも欲しかったなぁ…。
「デザインのヤマハ」と呼ばれるだけあり、純正カスタムキットなどでカフェレーサー風のカスタムでフルノーマルより洗練されたデザインに変貌できてしまうのがスゴイところです。

ヤマハ XJR1200/1300の
新車・中古車バイクを探す

【本格的な価格高騰前に買っておきたい】Harley Davidson スポーツスター XL1200CX ロードスター

harley

ハーレーのカフェレーサーとして知られているのが、XL1200CX ロードスターです。フルノーマルでもカフェスタイルに仕上がっていて、専用のセパレートハンドルとバックステップに交換するだけでライディングポジションもそれなりにキマるのがポイントです。
タイヤサイズもフロント19インチ・リア18インチと、他のハーレーにはないクラシックなサイズ感です。
スポーツスター自体がダートトラックをルーツに持つという点でも、トラッカースタイルとカフェスタイルがバランス良く融合しているのも面白いですね。
なんといっても、一目でハーレーと判る45度角Vツインエンジンでいて、カフェレーサーという意外性がたまらなく良いのです。
かつてのハーレーにXLCR1000というカフェレーサーモデルも存在していたそうですが、当時のアメリカ市場ではクルーザータイプが主流であり、カフェレーサースタイルはウケず、1977年~1979年で合計約3,000台の製造と短命に終わりました。
空冷のスポーツスターが生産終了になり、水冷エンジンの新生スポーツスターになってからまだ日は浅く、中古価格もまだそこまで上がっていない様子です。
不人気だったXLCR1000も今となってはプレミア価格が付くほどの希少バイクです。
もしかすると空冷スポーツスターも何かの拍子に急に価格が…なんてこともあるかもしれませんので、気になる方は是非チェックしてみてください!

ハーレー XL1200CX ロードスターの
新車・中古車バイクを探す

【現行で乗れる”ツウ”なカフェベースバイク】Moto Guzzi V7シリーズ

harley

モトグッチの縦置きVツインのカフェレーサーに乗っていると、"ツウ"として見られること間違いなしなこだわりを感じさせるモデルです。
V7シリーズ全般、カフェスタイルと相性の良いフレーム形状をしており、ダイナミックなエンジンの外観も相まって、目を引く一台になります。
また現行のV7シリーズは復刻版であり、元祖V7シリーズは1966年~1974年に700ccの縦置き90度のVツインエンジンの開発導入に加え、農耕機などの生産で培ってきたシャフトドライブ技術の応用など新設計と技術の粋を結集させたバイクとして人気を博しました。
現行のV7シリーズが復活したのは2008年で、V7 Classicの登場を皮切りに、V7 Cafe ClassicV7 Racerと、カフェレーサースタイルのモデルを多数発売しています。

また、その後もエンジンが一新された後期型が登場し、V7 Stone、V7 Special、V7 Racer(後期型にも登場)がラインナップしました。

V7Ⅱは2015年~2016年と短命に終わりましたが、V7の後期型と比較し、6速トランスミッションになった点、ABSの電子制御が加わった点などが主な変更点として挙げられます。

V7Ⅲは同時期に発表されたV9シリーズのエンジンをベースにしていますが、排気量は下げられ744ccとなっています。
このV7Ⅲシリーズは、とにかくバリエーションが多い…多すぎるくらいなのです。
StoneRacerAnniversarioRoughStone Night PackSpecial/Racer 10th Anniversary/Stone S/MilanoCarbon/Carbon Shine
V7Ⅲをザックリと説明するなら、色んな仕様から選べてエンジンもV7Ⅱからはしっかり変わっているといったところです。

そして最後に2021年に新登場したのが850ccエンジンを持つ現行のV7です。
第4世代に相当するわけですが、名称はV7。
ユーロ5での排ガス規制突破のために、色々我慢を強いられるかと思いきや、空冷のまま刷新し、そのうえ近年で最もパワフルなエンジンにして、V7を送り出してきました。

ここまで長々と色んなV7シリーズを紹介しましたが、様々なバリエーションやグレード、年式によるバージョンを加味して、カフェレーサーのベース車両としてV7シリーズは個人的にはイチオシです。

モトグッチ V7シリーズの
新車・中古車バイクを探す

まとめ

何かやってみたくなるようなカフェレーサーカスタムのヒントになるようなものはありましたでしょうか?
これを読んでカフェレーサーの魅力にドップリ浸かってもらえたならとても嬉しいです。
本当はもっとカフェレーサーとしての資質を持ったバイクはあるのですが、250cc編の一番最初に紹介した通り、定義はそもそも無いのでアレもコレもとなってしまいがちです。
つまるところ、フレーム形状などがそこまでかけ離れていなければ、溶接やワンオフパーツの制作で大抵の車両でカフェレーサーカスタムが可能です。
マッチョなエンジンを積んで贅肉を削ぎ落したような車体はやはりどれもカッコイイですね。排気量が大きくなると車格もエンジンも大きくなるため、より華奢な車体とのアンバランス感がまた良いのです。
皆さんも是非、手ごろなベースバイクを見つけて、大型排気量のカフェレーサーカスタムにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?


ウェビックバイク選びでバイクを探す この他のモトガイドを読む

この記事にいいねする

おすすめの記事