
そもそも「旧車」とは?
バイクの旧車とは、ざっくり言えば昔製造されていたバイクのことです。明確に「ここから旧車、これ以降は旧車じゃない」という定義はなく、人やショップによって異なるため、一概には言えませんが「昔売られていた古いバイク」という認識で合っているでしょう。
旧車と似た用語で「絶版車」というものもあります。
しかしこれは旧車と似ているようで違った言葉で、メーカーの生産が終わって販売終了したモデルのことを絶版車と呼びます。
旧車は古いバイクですが、絶版車は2022年に生産終了したCB400スーパーフォアなんかも該当するため、全ての絶版車が旧車に該当するわけではありません。
絶版車の中の古い年式のバイクが一般的に旧車と呼ばれます。
旧車が人気な理由
旧車が人気な理由として、広い意味で挙げるとするなら「現代のバイクには無い魅力や特徴があるから」というところでしょう。そこから更に深堀りして整理するなら以下のような理由が挙げられます。
エンジンが好き
バイクの心臓部にあたる、エンジンが好き・その当時の機構が好きというライダーはやはり非常に多いです。「キャブレターのセッティングが楽しい」であったり、「空冷がたまらなく好き」というライダーが多いのもその理由の一つです。
また、2st(メジャーな車種で言えばNSRやTZR)に乗っているライダーなんかもこれにあたるでしょう。
現代では安全規制や環境規制などが重なり、エンジンの自由が減ってしまったと考えざるを得ないのも事実です。
デザイン・見た目が好き
「現代のバイクにはないようなデザインが旧車の魅力」というライダーも多いです。技術的に途上で直線的なデザインのものでパーツが構成されていたり、経年でエンジンや外装がヤレた感じがたまらなく好きというのも理由の一つでしょう。
乗り味が好き
現代のバイクにはない独特な操作感や走行フィーリングというのも、また大きな理由を占める一つです。「エンジンが好き」と重なる部分もありますが、排気音やストロークの鼓動がダイレクトに伝わってくるなど、最新技術に頼らない素朴な操作感に惹かれるライダーが多いのも理由の一つでしょう。
ロマンを感じるから
これは意外とないようであると個人的に思っていますが、「自分と同い年の車体」に乗っているライダーも多いように感じます。他には「バイクの免許を取るきっかけになったバイク」や「映画・ドラマ・漫画と同じバイク」といった理由が挙げられます。
コレクションとして持っておきたい
「希少性があり、手放せない」という理由で旧車を所有している知人がいますが、いわば投資目的で旧車を購入・所持しているライダーも中には存在します。ただ、維持するにも置き場所問題や保管場所のセキュリティ面など、様々なハードルがあるので私としては羨ましいの一言に尽きる理由です。
まとめ
旧車の魅力は、単なる「古さ」ではなく、現代のバイクにはない個性や、ライダー自身の思い出や価値観に深く根ざしていることが分かります。エンジンやデザイン、乗り味といった「物理的な特徴」だけでなく、ノスタルジアやロマンといった「感情的な価値」も含めて、多くの人々を惹きつけています。
しかし、旧車を所有するには、維持費や整備、部品の調達といった手間がかかることも事実です。
だからこそ、その苦労を惜しまないライダーにとって旧車は、単なる乗り物以上の「相棒」や「宝物」となるのでしょう。
旧車には、過去の名車が持つ歴史や時代背景、その時代の技術者たちの情熱が詰まっています。
それらを受け継ぎ、自分の手で育てていく過程もまた、旧車の楽しみのひとつと言えるでしょう。
旧車に魅力を感じている人、これから旧車に乗ってみたいと思う人は、ぜひその一台に込められた背景や物語に触れてみてください。
きっと、あなたのバイクライフをより豊かにしてくれるはずです。
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