兄弟?従兄弟!?メーカーは違うけど同じエンジンを持つバイク

メーカーや車種名は全然違うのに、実は同じエンジンを積んだ兄弟(従兄弟?)と呼べるようなバイクが存在することを知ってますか??
外観が違うけどエンジンが同じ。外観もエンジンも同じだけどメーカーや車種名が違う・・・そんなおもしろいバイクをご紹介していきます。

メーカー別

ビモータ(1973-)

ビモータはエンジン以外を開発生産するイタリアのバイクブランドです。
ホンダのエンジンを積んだモデルが[HB]、ヤマハのエンジンを積むと[YB]、カワサキは[KB]、DUCATIは[DB]といったように、メーカーの頭文字が車種名にも入っているので判別がつきやすいです。
エンジン以外を1台ずつ一から手で組み上げる、クラフトマンシップを発揮したハンドメイド製法を採っており、一部のモデルではフロントにハブステアリングシステムを搭載するなど、非常に稀な構造のバイクを生産しています。
価格は新型のKB4で437万8,000円と超高価格帯のメーカーとなっています。

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マーニ(1978-)

マーニは、モトグッチの縦置きVツインエンジンやMVアグスタの3気筒エンジンを搭載したモデルを数多く制作するイタリアのメーカーです。
MVアグスタのメカニックとして活躍したアルトゥーロ・マーニ氏が1978年に創業しました。
初期はホンダ・CB900FやBMW・R100などのエンジンを積んだ車体も製作していましたが、最近ではMVアグスタ製のエンジンを積んだモデルをラインナップしています。
生産台数が少ないうえに日本に輸入される台数も限られているので、国内では非常に珍しいブランドの一つです。

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ビューエル(1986-2009)

ハーレーのエンジンを積んだアメリカのメーカーです。ハーレーの元社員だったエリック・ビューエル氏が1986年に立ち上げたメーカーで当初はイギリスのバートン製エンジンを積んでいましたが、その後ハーレーに買収されることでハーレー製のエンジンをチューンした形で積むようになりました。
ハーレーの傘下においてもビューエル専用のエンジンも開発され、LIGHTNING X1はそんなエンジンを初めて積んだ今でも人気のモデルです。また、ビューエル専用のエンジンがハーレーのスポーツスターシリーズ系のエンジンにもフィードバックされています。

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車種別

カワサキ・Dトラッカー(1998-) と スズキ・250SB(2002-)

カワサキ・DトラッカーのOEM供給モデルがスズキの250SBです。Dトラッカーとの相違点はカラーグラフィックとエンブレムのみで、エンジンから車体、足回りまで基本的な構成は共通です。
Dトラッカーよりも250SBの方が安価に入手できるため、中古市場では同じ年式においては250SBのほうが人気だったりします。

カワサキ・バリオスⅡ(1997-) と スズキ・GSX250FX(2002-)

カワサキからOEM供給を受けるスズキのGSX250FXです。独特なクレードル形状を持つスチール製フレームから、高回転までストレスなく吹け上がる水冷4気筒エンジン、オールステンレスバフ仕上げの集合マフラーやシート下の収納スペース、盗難防止型メインスイッチといった装備類まで、基本構成はバリオスⅡと共通で、相違点はエンブレムとカラーリングのみとなっています。
カワサキではZX-25Rが登場して13年ぶりに250cc直列4気筒が復活しましたが、実はほぼ同じ車種がスズキからもラインナップされていました。

スズキ・スカイウェイブ(2001-) と カワサキ・エプシロン(2002-)

カワサキがスズキのスカイウェイブ250タイプSからOEM供給を受ける形となったモデルです。カラーリングとエンブレム以外はスカイウェイブと共通です。
スクーターを作らない硬派なイメージが強いカワサキですが、ビッグスクーターブームが全盛期だった時代にこうした形ではラインナップをしていたことがありました。

カワサキ・W800(2011-) と メグロ・K3(2020-)

目黒製作所のブランド「メグロ」は日本の大排気量モデルをけん引しましたが、1960年にカワサキと業務提携したのち、1964年に経営統合されました。
その業務提携から統合にかけてラインナップされたのが、スタミナK1(メグロ)とカワサキ500メグロK2(カワサキ)でした。
そして業務提携60周年という節目の2020年に発表されたモデルがメグロのK3です。

まとめ

カワサキとスズキのOEMではロゴと車体色以外は共通にしているなど、驚かれた方も多いのではないかと思います。
当時のメーカーの状況や時代背景などを鑑みると、その理由が見えてくるかもしれません。
ちなみにBMWもスクーターのエンジンは台湾のキムコにOEMしていたりと、日本以外でもそういった生産方式はよくある話です。

一方でビモータやマーニのように意匠をかけて海外生産されているバイクに自分の乗っているバイクと同じエンジンが使われているなんて知ったら胸がアツくなりますよね。
ツーリング先などでそんな兄弟・従兄弟と呼べるようなバイクと遭遇したらニッコリしてしまうことでしょう。

バイク探しの際に、たとえばどうしてもバリオスが欲しいけど高くて手が出せない!でもGSX250FXなら手が届く・・・という場合は、GSX250FXを買ってエンブレムをバリオスと同じものに貼り変えちゃおうとか、そういうこともできる訳です(笑)まぁ、車体色まで塗り直すとなると結局高くついてしまいますが。

※OEM:他メーカーの製品を作ることです

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