冬ツーリングの注意点5選|初心者が知らない5つの転倒リスク

冬のツーリングは、澄み切った空気と美しい景色、さらに交通量が少ない静かな道を楽しめるのが醍醐味です。 しかし、快適且つ安全に楽しむためには冬特有の注意が欠かせません。初心者の方はしっかりと、ベテランの方も改めて冬ツーリングの注意点をチェックしてみてください。

1.冬の太陽はミジカイ

冬の日の出前

冬のバイクツーリングでは、日照時間の短さが大きな課題です。12月後半になると日の出は7時直前と、夏より2時間以上も遅くなります
このため、朝は寒さと路面凍結リスクが高く、タイヤの温度も上がりにくいためスリップの危険性が増加。また、日が昇らない時間帯は暗く、路面状況の確認もしづらいです。
そして日の入りは16時半頃と、夏より2時間ほど早く日が暮れます。山間の道などは太陽が山に遮られるため、場所によっては15時過ぎから薄暗く感じるでしょう。
冬のツーリング計画では、明るい時間帯に走れる時間が短いことを十分に考慮し、ルートや時間配分を決めることが重要です。

2.標高にはキヲツケロ

冬の平野部と山

自宅近辺の気温で「問題ない」と判断してそのまま山へ向かうことは避けましょう。気温は標高が100m上がるごとに約0.6℃下がると言われており、その分、路面の凍結リスクは確実に高まります。
平野部は晴れであっても、山間部は昨晩雪でした。なんていうこともあります。
冬の澄んだ景色を、いつものワインディングロードで楽しみたい気持ちはわかりますが、安全のためにも、なるべく標高が低い平野部や海沿いなどをルートとして選ぶようにしましょう。

3.橋の上はアブナイ

橋とトンネル

橋の上は特に凍結に注意が必要です。

1. 地中からの熱供給がない
橋は空中にあるため、通常の道路のように地中からの熱が供給されません。
2. 上下からの放射冷却
橋は上下が空気にさらされているため、放射冷却によって熱が奪われやすく、路面温度が下がりやすくなります。
3. 結露凍結が発生しやすい
周囲の空気との温度差により、湿気が路面に結露し、その水分が凍結する「結露凍結」が起きやすくなります。

また、橋の下が河川である場合だけでなく、陸橋でも凍結は発生しますので注意が必要です。
橋の上では特に安全運転を心がけ、スピードを抑え、急ブレーキを避けるなど慎重な運転を心がけましょう。

4.ブラインドコーナーはアブナイ

ブラインドコーナー

山道で気を付けたいのがブラインドコーナーです。ブラインドコーナーとは、コーナーの曲率が高く、入口から出口を目視することができないコーナーのことを指します。
文字通り先が見えないコーナーですので、路面状況をすべて見通すことができません。特に山間部では、山肌から道路へ湧き水が流れ出している状況を目にすることがあるかと思います。冬場ではこれらの湧き水が凍結している可能性が高く、非常にリスキーです。
さらに、こうしたコーナーは日陰であることが多いため、凍結しやすくなり、より一層注意が必要です。

コーナーと同様に気を付けたいスポットとして、トンネルの出口が挙げられます。
トンネルの出口では、路面が凍結しやすい橋であったり、湧き水や雨水が流れていたりすることがあります。さらに、トンネル内から出る際は外の明るさに目が慣れていないこともあり、視界が一時的に悪くなるため注意が必要です。
危険を避けるためにも、後続車両に配慮しながら適切に減速するよう心がけましょう。

5.体の冷えをナメルナ

電熱グローブ

バイクの冬の運転で体の冷えが危険なのは、ライダーの操作能力や判断力に大きく影響するからです。体温が低下すると、手足の感覚が鈍くなり、アクセルやブレーキ操作が遅れることがあります。さらに、寒さによって血流が悪化し、筋肉がこわばることで思うように体が動かせなくなることもあります。
加えて、冷えによる疲労感や集中力の低下で周囲の危険を察知する能力が鈍り、転倒や事故のリスクが高まります。しっかりと防寒対策を行い、体の冷えを防ぎましょう。また、冬の寒さや疲労感を考慮し、適切な装備と適度な休憩を取って無理のないツーリングをしましょう。

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リスクを理解し余裕を持ってツーリングを楽しもう

冬の海沿いツーリング

以上のように、冬のツーリングは夏とは異なり路面の凍結や寒さから転倒のリスクが高まります。 初心者の方は、こうしたシチュエーションやルートはなるべく避けるようにしましょう。
そして大切なことはこれらのリスクを理解し、常に余裕を持つことだと筆者は考えます。 スピードもいつもより控えめに。のんびりと冬ならではの澄んだ空気と美しい景色を楽しんではいかがでしょうか。


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