元整備士が教える!今更聞けないキャブとFIの違い!

キャブとかFIってよく聞くけど結局何なの?と思うバイクビギナーの方は沢山いらっしゃると思います。かくいう私もそうでした(笑)それがどんな部品で、どんな役目をしているのか、検討も付きませんでした。
しかし、現役で走っているバイクには、キャブが使用されている車種もまだ多くあります。キャブに関する知識もあると、今後のバイクライフに役に立つことがあるかもしれません!元整備士の私が、両者の違いを簡単にご説明させて頂きます!

燃料供給装置のはたらき

キャブや、FIと呼ばれるものは一言で言うとエンジンの燃料供給装置の1つの部品です。
エンジンを稼働させるにはガソリンが必要です。そのガソリンを噴射する為の部品がキャブとFIです。

少し脱線しますが、エンジンの中でガソリンが燃焼するには主に3つの要素が必要となります。
1・良い混合気
2・良い圧縮
3・良い火花

この3つのうちどれか1つでも欠けているとエンジンは掛からない、もしくはスムーズに回転してくれなくなります。

上記の1「良い混合気」にフォーカスをあててみます。

燃料(ガソリン)が良く燃える為には、燃料と空気との混合比率が重要になってきます。
これを何となく丁度良く混ぜてイイ感じの「混合気」にしてくれて、エンジン内部に噴射してくれるのが燃料供給装置のキャブとFIなのです!

キャブって何?

さて、ここでもキャブとずっと呼んできた物は実は正式名称はキャブレターと言います。
キャブレターは簡単に言うと機械式の燃料噴射装置となっております。
メインジェット、フロートチャンバー、パイロット(スロー)ジェット等の部品で構成されております。

キャブレターのメリット
機械式なので、少し知識を付けると自分でセッティングをしてみたり、オーバーホールなどのメンテナンスを自分ですることが出来る!
構造がシンプルなので修復が容易に出来る。

キャブレターのデメリット
寒い時期の始動に難あり。
乗らない時期があると故障の恐れあり。
純正のキャブレターだと既に生産終了してる部品が含まれる可能性がある...
排気ガスが現代の基準においてはクリーンではない...

キャブレターのまとめ
自分でセッティングやカスタムを楽しみながら、セッティングによっては上手く行かないときもある、手のかかるかわいい子とも言えます。
上述した故障部品が既に生産終了になっている場合はもちろんありますが、そういった際は社外のレーシングキャブレターなどに思い切ってカスタムしてみると、また新しい楽しみが見出せるかもしれません!
自分でバイクをいじっている感を出したい方にはおススメです!

FIって何?

お次はFIです。こちらの正式名称はFuel Injection(フューエルインジェクション)といいます。
インジェクターというと聞き馴染みがあるかもしれませんが、インジェクターはFIの構成部品です。
こちらは簡単に言うと電子制御式の燃料噴射装置です。
燃料インジェクター、エンジンコントロールユニット、燃料ポンプ等の部品から信号を受け作動する噴射装置となっております。

FIのメリット
どんな時でもバッチリ始動する
排気ガスが綺麗
キャブと比べて燃費がすごくいい

FIのデメリット
壊れた時が非常に厄介
コンピュータでの電子制御となるので素人判断で修理やカスタムの判断が難しい

FIのまとめ
キャブレターに比べて故障率や、不具合率はグンと下がったものの、壊れた時はディーラーや、販売店に入庫させて原因の究明に努めないといけませんが、冬季でもシッカリと始動してくれて、燃費がいいといったところはFIならではとなっております。
また、パワーアップさせるために社外品のコンピュータを付けたり、内容を書き換えるといった事は出来るが、1つ間違うだけで壊してしまう可能性アリ...

キャブとFIは結局どう違うの?

前述の通り、機械式か、電子制御式かです。大まかすぎましたね(笑)
以前までは、エンジンに燃料を供給する装置はキャブレターがほとんどでした。時代が過ぎるにつれて、環境への配慮や各メーカーのエンジン性能競争や、燃費競争等で今ではFIが主流になりました。自動車技術の進歩の賜物ですね!

キャブ車は、自分で触ることでエンジンの性格をマイルドにもハードにも出来るというのは魅力です!
FI車は、いつでもどこでもどんな時でも元気に走ってくれ、不具合も少なく、安心感があるといった点が魅力です!

いかがでしたか?!キャブとFIの違いが少しでも理解していただけたなら幸いです!


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