【冬を乗り切れ! バイクの寒さ対策:車体パーツ編】ハンドガード+グリップヒーターが効果大!

【文:沼尾 宏明】

冬は、ライダーだけでなく、バイクの防寒対策も必要。有効な用品やパーツを装着することでグッと快適になります。グリップまわりのほか、シート、防風効果を高める外装など様々な対策があります!

 

侮るべからず、ハンドガードは防寒最強アイテムの一角!

バイクに装着する防寒パーツで効果的かつ取っつきやすいのはグリップまわりです。走行中、手は風を最も受ける部分であり、冷えやすい。また、手が冷えると全身が冷えてしまいます。まずグリップまわりの防寒対策から始めるのが吉でしょう。

筆者が最も効果的と考えるのが「ハンドルカバー」です。

ビジネスバイクなどの実用車で使われているイメージがあり、どことなく侮られがちではありますが、効果は絶大。手をスッポリ覆って風を遮り、熱を逃しません。しかも価格が安い。取り付けに関しても、ハンドルに紐やベルクロで巻くなどカンタンなものが多いです。

タイプは主に2種類。ボクシングのグローブのようにカバー越しにスイッチを操作するタイプと、スイッチを含めてグリップを覆うタイプです。
筆者としてオススメなのは後者の「丸ごと覆うタイプ」。スイッチの場所をわかっている必要がありますが、操作しやすく、グローブタイプよりガッチリ固定できる製品が多いからです。

なお、ハンドガード(ナックルガード)を装着すると、さらにしっかりハンドルカバーを固定でき、風圧で型崩れしないのでオススメです。

ハンドルカバー

ハンドルカバー

グリップをすっぽり覆うタイプのハンドルカバー。写真はラフ&ロード製HOTハンドウォーマー

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走行風を遮り、電熱との合わせワザがポイント

ハンドガードに加えて、グリップヒーターもあると万全です。
電熱でグリップを温めるため、手の平がホッカホカになります。新車から標準装着されているバイクのほか、純正オプションやアフターパーツメーカーから後付けできるタイプも販売。電源は車両のバッテリーから得るタイプがメジャーです。

ハンドガードだけでは極寒時に温度が奪われ続け、保温性にも限界があります。しかし、自ら熱を生みだすグリップヒーターがあれば、暖かさを維持できます。

昔は電熱線を内蔵するため、グリップが太くなっていましたが、こうした弱点を解消した製品が登場しています。

しかもハンドガードと併用すれば熱が逃げにくい。暖房の入った部屋でヌクヌクしている感覚です。どちらか片方でも暖かいのですが、併用することで効果倍増となります。

ちなみにハンドガード+グリップヒーターなら、分厚い冬用グローブでなくてもOK。冬用グローブはお手軽ですが、中綿でモコモコしてしまい、グリップやレバーが操作しにくい場合が多いです。

グリップヒーター

グリップヒーター

電熱でグリップを温めるホットグリップ。写真は価格と性能のバランスで人気のキジマ 汎用グリップヒーター。
関連ページ「絶対に失敗しないグリップヒーター選び 徹底攻略ガイド

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シートヒーターでお尻を暖めると下半身がポッカポカになる

バイク装着する電熱系のアイテムとして「シートヒーター」もあります

お尻には大きな筋肉や血管があり、ここを暖めると全身を暖めることにつながります。BMWやホンダなどの豪華クルーザー系に標準装備され、車種専用の純正オプションとして用意されているモデルもあります。

近頃は後付け可能なシートヒーターがコミネなどから登場。手軽に様々な車種へ装着可能になりました。
電源はACC電源で12V。熱源は電熱線を使用しています。

シートヒーター

シートヒーター

コミネのEK-305 12Vヒーティングシートパッドは、ベルクロでシートに巻き付けて装着。車両バッテリーにつないで使用します。

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スクリーンなどで防風性をアップすれば寒さは和らぐ

他のパーツとしては防風性を高めるスクリーン、ビキニカウル、メーターバイザーなどが挙げられます。

そもそもカウル付きのモデルは、ネイキッドより体に風が当たりにくく、冬でも寒さを緩和できます。既にスクリーンがある場合、さらにロングタイプに変更することで防寒性をアップできます。

スクリーン

スクリーン

スクリーン付きのモデルには、純正用品でロングタイプのスクリーンが用意されている場合が多いです。

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スポイラー

スポイラー

スクリーンや車体に装着するスポイラーも販売されています。

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ネイキッドの場合、スクリーンを取り付けるのは難しいですが、ヘッドライトに被せるビキニカウルなら防風性を向上できます。メーターバイザーは小型なので頼りなく感じるかも知れませんが、しっかり効果はあります

いずれも上半身に当たる風を減らすことで、寒さを緩和でき、高速ツーリングでの疲れも和らげることができます。

ビキニカウル

ビキニカウル

ヘッドライトまわりを覆い、小型のスクリーンも装着するビキニカウル。ネイキッドの防風性を高められます。写真はK’s-STYLE製ビキニカウル

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メーターバイザー

メーターバイザー

メーターの手前に装着し、整流効果を高めるメーターバイザー。写真はモリワキ製メーターバイザーキット

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その他にもこんな便利アイテムが!

まだ車体用の防寒パーツはあります。

冬場にブレーキやクラッチレバーを触ってヒヤッとしたことはありますよね?一般的にレバーはアルミ製。本当に寒い日の金属は冷え切っていますし、アルミは熱伝導率が高いため、指先が痛くなるほどです……。

そんな状態を解消してくれるのがレバーカバー。直接レバーに触れないため、ヒヤッとすることがありません。

レバースポンジ

レバーグリップ・レバースポンジ

レバーカバー。材質はスポンジ製が多く、長時間走行での負担も和らげてくれます。装着はただ被せるだけ!写真はALCAN hands製レバーラップ

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まるでコタツのようにすっぽりと車体に被せたり、エプロンのように足を覆う「レッグカバー」という商品もあります。

足を揃えて乗るステップスルータイプのスクーター向けです。ピアジオなどは車種専用でボディに装着できる製品も販売していますが、汎用品はエプロンタイプが一般的。防風効果に加え、防水性があるタイプもあり、雨でも活躍できます。

防寒レッグカバー

防寒レッグカバー

足元を覆って暖かいレッグカバー。写真はSP武川製防寒レッグカバー(スクーター用)

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【まとめ】風を防ぎ、電熱も利用。暖房付きバイクがあってもいい?

車体に関する防寒対策をお送りしてきました。ハンドルガードやグリップヒーターからスタートし、シートヒーター、防風効果を高める外装とカスタムしていくといいかもしれませんね。別記事の「ライダー編」も合わせて読み、快適な冬のライディングを楽しんで下さい。

なお、昔の一部スクーターや先代ゴールドウイングには、エンジンの排気熱を利用したヒーター機能もありました。そんなバイクが登場してもいいかもしれませんね。


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